まず、「うつ」のうちで、病気であり治療が必要な「うつ病」について。
「うつ病」は、病気です。つまり「がん」「心筋梗塞」と同じで、身体(脳)の変化があり、生活への何らかのマイナスの影響が出ているということです。
病気ですので、治療を受けた方が早く回復する、治療を受けた方が良いもの、とされています。身体の変化があるので、そこに作用する薬(向精神薬)があります。生活のマイナスの影響が大きい場合には入院治療を必要とすることもあります。
それがいろいろな「うつ」の中で、医療としてはど真ん中である病気「うつ病」です。
メンタルケアと「うつ病」
極論をすれば、これは働く人のメンタルケアで防止できるものではありません。働く環境はきっかけとなりますが、「うつ病」の原因ではありません。「従業員が『うつ病』にならないように配慮する」、のは「心筋梗塞にならないように配慮する」のと同じ水準の話です。
原因
脳の機能的な障害だと言われ、原因は研究されていますが、そのメカニズムはわかっていません。「まだどうしてうつ病になるのかはわかっていない」ということだけは確かです。
「脳の中のセロトニンが減少してうつ病に云々」というのは仮説のひとつです。これを本気で講釈してくるような医師はあてになりません。
どうするの?
原因がわかっていないということと、対処するということは別の話です。まず「『うつ病』であるかどうか」を見分けることは「うつ」への対処の大原則です。
医師の診察により「うつ病」であると診断されたら、そこから先は、まず医療ありき、です。