おおた産業メンタルラボ

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「うつ」の相談をされたときメンタル系産業医はなにを考えているの?

「うつ」という触れ込みの人の相談をいただきます。
本人から直接相談されたときに、メンタル系産業医は何を考えているのでしょうか。

本人から相談されたときのポイントは大きく二つ、
「休職する必要があるかないか」「精神科を受診する必要があるかどうか」です。

「休職する必要があるかないか」
これを考えるために大切なのは、「どのくらい働き方や日常生活に影響が出ているか」です。
仕事に出てこれない、出てきても上司や同僚が心配で見ていられないくらいの状態であれば、本人に客観的に見て休職が必要そうに見えることを説明したり、休職につなげるための手続きを説明したりします。

「精神科を受診する必要があるかどうか」
休職のためには精神科を受診して、休職のための診断書を提出する必要があります。
休職までは必要ない状態でも、睡眠や食事といった基本的な日常生活に強い影響が出ている場合には精神科を受診した方が良いと判断します。
休職が必要な場合には強くお勧めすることから始まるでしょう。本人が動かない(動けない)ようであれば、家族に連絡を取ったり、受診指示を出すこともあると思います。
休職が必要なほどでなければ、あくまで本人の自由意思による受診ですが、受診することにより期待するメリットを説明して受診を勧めることでしょう。

休職と精神科受診のどちらも必要ない時には、その判断をするまでの間に、お酒や睡眠の確保などの生活習慣へのセルフケアの不足や、上司との付き合い方を始めとする職場での生き延び方などの課題が話題に出ているはずなので、そこへの対処を一緒に考えていきます。