読書療法、読書セラピー、ビブリオセラピーというものがあります。
イギリスでは政府公認なのだそうです。
説明するには「心を整え、力をくれる新しい読書法」なのだと言いますが、
出てくるのは、かの有名な「夜と霧」であったり、ちょっと格調高いのですよねー
私は<本はとにかく面白いが一番。面白くなければ読書じゃない>という感じ。
だって読んでられないですもの。
今回はそんな私が推す、お勧めの本の紹介なぞを。
「とにかくメンタル強くしたいんですが、どうしたらいいですか? 」2021/9/21 下園壮太著
www.amazon.co.jp/dp/4763139266
著者は心理カウンセラー「下園壮太(しもぞの・そうた)」さん
「元・陸上自衛隊衛生学校心理教官。陸上自衛隊初の心理幹部」(Amazon著者プロフィールより抜粋)
「うつ」にまつわる本を多く書いていて、私もいくつか読ませていただいています。
ピンとくる本もそうでない本もあったのですが、
この本は良いと思うです。
良いと思うところ
その1は、対話形式で書かれていること
これにより、とにかく読みやすい。
対話形式ですと「内容が薄くなる」という批判もありましょうが、
この本はあえて対話形式にすることにより、読み進めやすさが素晴らしいです。
その2はタイトル。
「とにかくメンタル強くしたいんですが、どうしたらいいですか? 」
本を選ぶ順番的には一番先ですけどね 笑
「メンタル強くしたい」とうたっているのが良いなと。
「メンタルが弱ったときに、、、」「うつになりそうなときに、、、」
といった本も多くありますが、「私まだ弱ってないしー」「うつじゃないしー」という、
自分の弱ったことを認めたくない心、否認の心理を越えてすっと入ってきます。
まあ読み始めればすぐにわかる通り、「強くしたい」というのは弱っていることの顕れなわけですが。
その3は
下園先生の対話相手の高木さんの立ち位置。
意識高い系でもなく、強い女性でもなく。
立場の弱いフリーランスのライターさん、ということだけれど、会社員でも違和感のない悩み方。
物分かりは悪くなく、といって良すぎもせず、
紙上カウンセリングのようにして話の流れを違和感なく作ってくれます。
そんな仕掛けで
「『うつ』の本質は疲労」という下園先生の主張が展開されていきます。
(『』は私の加筆)
『うつ』=疲労、なのだから、
回復するものであり、
自分の療養の工夫が大切、という主張には<その通り!>というばかり。
自己養生について説明が続きます
その後の「プチうつゾーン」「うつゾーン」という言葉づかいは、
私は使用しませんがわかりやすい人には受け入れやすいのかも。
全体として、
ご自分の働き方だとか気の使い方を見直したら、もうちょっと楽に生きられるのだろうな、という方、
文を読んで取り入れられる方に、
セルフヘルプの方法、心理教育のひとつの方法として
私が「処方」したい本の一冊です。
私流、推しの本でした。