なんだか最近、ニュースなどで「ニューロダイバーシティ」という言葉が目につきます。
「企業がいまこそニューロダイバーシティに本気で取り組むべき理由」
DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー
企業がいまこそニューロダイバーシティに本気で取り組むべき理由 | Special Report [PR]|DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー「ニューロダイバーシティ」は発達障害などを「欠如」ではなく「多様性」ととらえ、誰もが広く活躍できる社会を目指す考え方だ。いdhbr.diamond.jp
こんな記事。
企業が発達障害などの特性を持つ人に対して、障害者雇用ではなく貴重な戦力として活用していきたい、そういった視点からであるようです。
いま、力を発揮できないでいる人に能力発揮してもらおうよ、と。
そんなニューロダイバーシティ:NDについて、精神科産業医として思うところを書いてみます。
ニューロダイバーシティとは
最近出てきた言葉かと言われるとそうでもなく、
1990年代に出てきた言葉のようです。
ニューロダイバーシティ(Neurodiversity、神経多様性)とは、Neuro(脳・神経)とDiversity(多様性)という2つの言葉が組み合わされて生まれた言葉です。「脳や神経に由来する個人レベルでのさまざまな特性の違いを多様性と捉えて相互に尊重し、社会の中で活かしていこう」という考え方のことであり、「発達障害のある方など神経学的マイノリティにあたる方を能力の欠如ではなく特性として捉える」といった思想に基づく社会活動を象徴する言葉としても用いられます。
https://www.nri.com/jp/knowledge/glossary/lst/na/neurodiversity
ニューロダイバーシティ | 用語解説 | 野村総合研究所(NRI)野村総合研究所(NRI)の公式ホームページです。NRIからの提言や調査・レポート、商品サービス、ITソリューション事例、Iwww.nri.com
そして、
発達障害者支援と言えばココ!の株式会社Kaienは次のようにまとめてくれています。
「発達障害とニューロダイバーシティ」
https://www.kaien-lab.com/faq/6-faq-life/neurodiversity/
発達障害とニューロダイバーシティ発達障害*と診断されて、自分は、我が子は、障害者なのかとショックを受けたという人。少なくないと思います。 しかし今、一人一www.kaien-lab.com
さすが上手い。
前向きな気持ちにさせてくれる。
で、
なんでまた急にこの言葉が流行り出したのかというと、
経済産業省が推しているのですね。
経済産業省「ニューロダイバーシティの推進について」
https://www.meti.go.jp/policy/economy/jinzai/diversity/neurodiversity/neurodiversity.html
経産省からの産業への対策のひとつとして考えているよ、ということでしょうか。
で、発達障害の人って、ITスペシャリストに良いんじゃない?と。
「2.経済産業省の取組 デジタル分野における「ニューロダイバーシティ」の取組可能性にかかる調査」
ですって。
うん。その提案は知ってる。昔見たことがある。
テンプル・グランディンの「自閉症者はシリコンバレーを目指せ!」ですねー
TED2010 テンプル・グランディン: 世界はあらゆる頭脳を必要としている
https://www.ted.com/talks/temple_grandin_the_world_needs_all_kinds_of_minds/transcript?language=ja
テンプル・グランディン: 世界はあらゆる頭脳を必要としている子供の頃に自閉症と診断されたテンプル・グランディンが、彼女の脳の働き方について話します。彼女の“絵で考える”能力が、一般的www.ted.com
何年前からの話なんだ、とツッコミたくなりますが、
当事者やら、ニーズやら、いろいろのタイミングなどが合致してきた、ということなのかもしれません。
そして、日本にもようやく、ダイバーシティアンドインクルージョン:DIという言葉で語られるような、リベラルな思想、合理的な人権意識などが普及してきた、ということも大きく後押ししているでしょう。
NDの前に女性活躍だろう、という話もありましょうが、それは置いておいて。
長くなってきたので、続きます。
日経ビジネスや大手新聞各社のND関連の記事をおいておきます。
日経ビジネス:ニューロダイバーシティーの胎動(1)
発達障害の人、IT業界で活躍 オムロンは独創性・集中力に着目
https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00474/112100018/
発達障害の人、IT業界で活躍 オムロンは独創性・集中力に着目発達障害(神経発達症)などの精神疾患を脳の特性の違いと受け止め、尊重する考え方が注目され始めた。ニューロダイバーシティーとbusiness.nikkei.com
日経ビジネス:ニューロダイバーシティーの胎動(2)
入山章栄氏が語る発達障害「脳の特性の違い、イノベーションの源泉に」
https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00474/112400019/
入山章栄氏が語る発達障害「脳の特性の違い、イノベーションの源泉に」発達障害(神経発達症)などの精神疾患を脳の特性の違いと受け止め、尊重しようというニューロダイバーシティーの考え方が注目を集business.nikkei.com
日経ビジネス:ニューロダイバーシティーの胎動(3)
精神科産業医に聞く 発達障害を「戦力」にする上司の対応
https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00474/112700020/
精神科産業医に聞く 発達障害を「戦力」にする上司の対応「発達障害(神経発達症)などの精神疾患を脳の特性の違いと受け止め、尊重しよう」という考え方であるニューロダイバーシティー(business.nikkei.com
朝日新聞:発達障害ある人「手放せない人材」 IT分野、集中力や突破力に強み
https://digital.asahi.com/articles/ASRCK4FPKRC7ULFA017.html
発達障害ある人「手放せない人材」 IT分野、集中力や突破力に強み:朝日新聞デジタル 発達障害のある人をIT分野で採用しようとする動きが、国内企業で増えている。環境が整えば、集中力や突破力などの強みが生かせdigital.asahi.com
日本経済新聞:脳の違いは「個性」? ニューロダイバーシティの課題
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD170FH0X10C24A4000000/
脳の違いは「個性」? ニューロダイバーシティの課題 NIKKEI The STYLE 「文化時評」 – 日本経済新聞脳神経科学的な多様性を意味する「ニューロダイバーシティ」という言葉をよく目にするようになった。自閉スペクトラム症や注意欠如www.nikkei.com
読売新聞:発達障害の人材 企業熱視線 ニューロダイバーシティ 多様な能力生かせる環境整備
https://www.yomiuri.co.jp/shimen/20240612-OYT9T50211/
発達障害の人材 企業熱視線 ニューロダイバーシティ 多様な能力生かせる環境整備【読売新聞】www.yomiuri.co.jp