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若者との「1on1」を語りたい本。「静かに退職する若者たち 部下との1on1の前に知っておいてほしいこと」

Quiet Quittingなる言葉がありまして。
もう2年くらい前から、Tiktok界隈での流行しだした言葉のようです。
Quiet =静かな
Quitting =退職
だから黙って静かに仕事を辞めていくのかと思いきや、
「要求されたこと、決められた役割は果たすがそれ以上に努力はせず、定時になったら即帰宅して自分の時間や楽しみを大切にすること」
なのだそうで。

それって「Minimal Work =最低限の仕事」とかがより正解なんじゃないかと思うけど、ちょっとひねってるのがいいんでしょうね。

でもそれって、「釣りバカ日誌」の浜ちゃんを持ち出すまでもなく、昔々からある処世術のひとつな様なー
そして、日本で言われる、欧米的な理想的なWork Life Balanceの取り方の様にも思えます。

と思って背景をいろいろと調べてみると、
この欧米的Work Life Balanceというのは、欧米社会全体に広く普遍的なものではないようです。
ブルーワーカー、労働者層は「仕事は時間内でやっつける」といったWork Life Balance的な働き方であるけれど、
エグゼクティブと言われるような上級幹部職などは、朝早くから夜遅くまで働き続けて成功に身をやつしている、
という階級主義的な違いでもあるようですし、
「労働は神が人に与えた罰である」といった労働観の影響もあるとか。
日本人が、「欧米ではー」「アメリカではー」と出羽守をしている一つの例ではありそうですね。

on とoffのメリハリ、休む時はがっちり休む、
それができる前提の仕事の進め方、というのは本当なんだろうなー?
そうだといいなー、とはおもいますが。
閑話休題。


そのQuiet Quittingをタイトルにした本を今回は紹介します。(前段なが!)
「静かに退職する若者たち 部下との1on1の前に知っておいてほしいこと」
– 2024/1/23
金間 大介 (著)
https://amzn.asia/d/03Ti5Usf

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まず、Quiet Quittingはフックです。
でも、タイトル詐欺で良くない!というにはあまりに内容が良い。
その「Quiet Quittingするような若者と1on1する時にどうしたら良いのだろうか」について真剣に書いてあります。

ありがちな感想文をChat-GPTに書かせてみました
”この本を読んで感じたことは、単に1on1ミーティングを行うだけではなく、若者の価値観や心理を深く理解し、彼らとのコミュニケーションを大切にすることが求められているということです。職場の若者たちとのギャップを埋めるためには、相互理解と信頼の構築が不可欠であり、本書はそのための指針を提供してくれます”

うん、まあ隔靴掻痒。
その「相互理解と信頼の構築」のためにどうするか、だと思うんですけどね。

私が読んで感じたのは、
「いい子症候群」であり、「短期的に直線的に正解にたどり着きたい」若者たちは、
こちらの表面的なコミュニケーションや制度の裏側を読み、上手にそのシナリオにそった行動をとる。
結果的に「無意味な1on1」や「びっくり退職」といったコミュニケーションの齟齬が生まれる

それに対して上司が何をするべきか。
それは、キレイごと、武勇伝にとどまらない昔ばなしや、過去の時点での上司の苦しんだ心境などを伝えようとすること、でも伝えすぎないこと。
過去を飾ろうとしすぎず、かつ今現在もキャッチアップしようと悩み、もがく心中を伝えていくこと。
そういったリアルに悩むのが当たり前である、ということを見せ、あとは若者に任せる、ということのように感じました。

ていうか、僕にゃそれくらいしかできないかなー
この項ここまで

目次

「笑顔の1on1ミーティング」の翌週に辞める若者
第1部 「1on1の前」に知っておくべきこと(日本企業の現場で1on1が求められる理由;見落とされがちな「1on1の課題」;1on1に求められるスキル;1on1に対する「若者の本音」)
第2部 なぜ、若者は突然会社を辞めるのか?(退職代行サービスを使う若者たち;「別の会社で通用しなくなる」と考える若者の心理;日本とアメリカの「静かな退職」;「とにかく正解を求める若者たち」の実像;今の若者にとって「理想の上司」とは;テンプレート化する社内新人研修)
第3部 提案:これからも若者たちと共に前へ進むために(上司・先輩のための「フィードバック入門」)
上司・先輩世代へ向けた5個の提案