「ボーダー」なんて略称される、境界性パーソナリティー障害
BPD:Borderline Personality Disorder
かつては何かというと
「あの患者はボーダーだから」
などと盛んに使われていたように思うが、
今はあまり使われなくなったように思う。
あまりに使われすぎて流行らなくなったのだろうか、
それとも発達障害のブームに負けてしまったのだろうか。
精神科の業界用語も、一般のメンタル用語も、このように流行り廃りで変遷しているのだろう
しかしながら、メンタルヘルスの課題を考えたときに、
やはりBPDという診断類型と、
それに応じた対応を押さえておかないとひどい目に遭う、
という意味ではその重要性は変わっていない。
つい最近もそんな事例に触れたので、BPDについて考えてみた。
典型的な場面を訊いてみた
一般の人が他者をボーダーラインパーソナリティ障害(BPD)と疑う具体的な理由、についてChat-GPTに訊いてみた。
- 気分が急に変わる: 一瞬前まで楽しそうにしていたのに、突然怒り出したり、悲しみや絶望感に陥ったりすることが頻繁にある。
- 親しい人への態度が極端: ある日突然、親しい友人や恋人を「完璧だ」と称賛するかと思えば、翌日には「裏切り者だ」と激しく非難するようなことがある。
- 捨てられることを過剰に恐れる: 友人や恋人が少しでも自分から距離を置こうとすると、電話を何度もかけたり、過度に不安を訴えたりする。
- リスクの高い行動を取る: 急に車をスピードを出して運転したり、アルコールを大量に飲んだり、後先考えずに危険な行動を取ることがある。
- 理由なく感じる強い孤独感: 「自分は誰からも理解されない」「心にぽっかりと穴が空いている」と頻繁に訴える。
- 他人に依存しすぎる: 友人や恋人に対して、常にそばにいてくれなければ不安になるため、相手が予定を変更すると激しく動揺する。
- 過剰に怒りを表す: 小さなことで激怒し、物を投げたり、大声で叫んだり、対人トラブルを頻繁に引き起こす。
これらの行動や態度が頻繁に見られる場合、一般の人が「もしかしてボーダーラインパーソナリティ障害なのでは?」と疑うことがあります。
だそうな。
うん、まあそうなんだけど、今一つわからない感じ。
「迷惑な人」とか、「かまってちゃん」とか、
まあそんな風に言われてくる人たちですよね。
パーソナリティ障害って、
明確な「病気」じゃないから、分かりにくい。
ボーダーらしさとは操作性!
話を始めておいて、やっぱりまとまらないのだけれど、
そもそもBPDとはー、とか教科書的な話を私がしても仕方がないので、
できる限り私の立場から、BPDの人やBPD的な人に対してどうしていったらよいのか、
特に産業臨床の場面で、
まず、どんな時にBPDを疑うのか
BPD的な人をより「ボーダー」らしくさせないためにはどうしたら良いのか、
BPD的な人による混乱を最小限にするためには何が大切なのか、
そんな話をしていきたい。
一足飛びに結論を言うと、
産業臨床の場面でBPDらしさとして対応し始めるトリガーは「操作性」なのだと思っている。
で、その操作性を弱めるための「ボーダーラインシフト」が大事だよね、と。
でも、「操作」って何さ、とか、
BPDの中核とは、とか、
「ボーダーラインシフト」とは、とか
どうにもコンパクトにはまとめられず。。。
なんとか最後にはまとまるように書いていってみます。