メンタルヘルスマネジメント検定のⅡ種を取り、
次にⅠ種にどうにか受かったので、
残るはⅢ種 セルフケアコース
対象は 「一般社員」
目的は 「組織における従業員自らのメンタルヘルス対策の推進」
だそうです。
まあ、上位の2つを取ったのでいらないような気もするけれども、
やはりそれぞれ違う部分が知りたくなったのと、
あとはⅠ種、Ⅱ種、Ⅲ種とコンプリートしてみたくなったので受けてみましょう!
とりあえず取り掛かってみると
受験40日前
まずは何はともあれ申し込み
そして、つぎは過去問。
例によって例のごとく一番新しいのを買うのはもったいないので、
1年前のものをお安く買い求めて、
コピーして勉強ツールを作る。
受験30日前
まだ何もやっていないにもかかわらず、
スキーに行ったり産業メンタルヘルス講習会にいったりで、
実はあんまり余裕がないことに気がつく。(いまさら
ぼちぼち過去問に取り掛かってみる
内容は簡単かと思いきや、やってみるとなんだか難しい。
ビタミンの話であったりマインドフルネスであったり自立訓練法であったり。細かいことばかり並んでいる。
大体、自分の傾向として、こういった個別の細かい事柄については、スルーしがち。
原理原則がしっかり理解できれば、あとは実際に使うときに資料に当たればよいと思ってるので。
大きな目的とか意味合いというところには関係ないと思って。
なんだかちょっと思ってたのと違うぞ、と
難問というか、引っかかるというか
・いきなり国分康隆さんの名前が出てきたりして、ふつう知らないだろ、なんだそれ、とか
(高名な方なんですよ。はい。でもふつう知らんでしょ)
・精神科医としては「気分障害は精神科医でも心療内科でも扱う疾患である」ていう選択肢はバツにしたくなったり。
・「ストレスチェック制度が導入された目的」とか、重要な事ではあるけど、一般の従業員が知ってそれは役に立つのか?、とか
・NIOSHの職業性ストレスモデルで、「肩書」は「個人的要因」であって、「職場のストレッサー」ではない、とか
・「過労死等の定義はどの法律に拠るのか」とか
・義務と努力義務の違いでひっかけとか、
このⅢ種の試験問題が解けるようになることがセルフケアに役立つのかと言われると大いに疑問
Ⅰ種では割と素直に答えを問うような問題が多かったけれども、
Ⅲ種の問題は、日本語の問題というか、ひっかけ問題と言われるような、
よく読まないと引っかかるような問題が少なくない。
「この目的ではないものに当てはまらないものを選べ」と二重否定とか。
まあそんなのは引っかかる方が悪いんだけれども、
いわゆる受験勉強的な注意が必要になってくる。
日本語の問題であったり、受験テクニックで解くようだったり。
「(自分の)セルフケアに役立つ!」試験なら
もっと、
Q、十分な睡眠時間はどんな風に考えたらいいですか?
↓
A、二日間で12-16時間!
とか、
Q、睡眠不足の時に避けた方が良いものはどれですか?
↓
A、お酒!
であるとか、
例えもっと簡単であっても、受けることでセルフケアの勉強になる試験という視点にした方が良いのではないかと思うのです。
でもそんなの毎年新しく問題作り直すのは大変なのと、
お説教臭いというか、当たり前のことばかりが並んでしまうようになって、
試験としてはいまいちに見えてしまうんだろうな。
Ⅰ種、Ⅱ種、Ⅲ種とコンプリートしてみて
Ⅲ種は、セルフケアについての各論で、
出題範囲が狭くなった挙句、細かいところだったり、問題のための問題に走ってしまった感じ。
Ⅱ種は、ラインケアというメンタルヘルスマネジメントの中核が出題範囲で、まさに王道。
産業場面でのメンタルヘルスについての知識を得るなら、
これ一択。
Ⅰ種は、難しい試験にするために難しくした印象がぬぐえず、
重箱の隅をつつくような記述問題など、
まともにやって受かるほうが不思議、といったマニアックさ。
Ⅲ種は、「(自分の)セルフケアのために役に立つ!」とは謳っているけれど、
実際は「セルフケアを提供する側として役に立つ?」になってしまっている気がしました。
このⅢ種を勉強して受かるのなら、Ⅱ種も受かるだろうし、時間とお金はその方が有意義。
産業医の立場としては、
人事担当者にはⅡ種に受かるレベルの一通りの知識をすぐにでも身に着けていただきたいので、
だからⅢ種に寄り道するなんてその会社にとって貴重な資源の浪費。
3種類とも受けての結論は、
「Ⅱ種を取ればそれで十分!」
まあこれがわかったので、3つとも受けた甲斐はあった、ということにいたしましょう。