いよいよ本人との面接
さて、ここまでで、
「問題社員」さんのこれまでの状況、
周囲とのミスマッチ、仕事内容とのミスマッチを確認し、
上司さんたちにも支える余裕を持ってもらう術を
考えて、
時間薬が使えるように準備しておいたところで、
いよいよ「問題社員」ご本人との面接に臨みます。
本人との面接の役割は、<本人にやる気になってもらう>こと。
いくら周りのおぜん立てが整ったところで、
本人がやってみるつもりにならなくてはどうしようもありませんからね。
さて、ここまでで、
「問題社員」さんのこれまでの状況、
周囲とのミスマッチ、仕事内容とのミスマッチを確認し、
上司さんたちにも支える余裕を持ってもらう術を
考えて、
時間薬が使えるように準備しておいたところで、
いよいよ「問題社員」ご本人との面接に臨みます。
本人との面接の役割は、<本人にやる気になってもらう>こと。
いくら周りのおぜん立てが整ったところで、
本人がやってみるつもりにならなくてはどうしようもありませんからね。
上司や社長という、本人の支援者、
それを支えること、
支援者が先に倒れてしまわないように準備することが必要な事で、
負けないように、ことを進めていく、
と前回までに書きました。
支援者を支援するそのためには、
<こうすれば大丈夫です>や、
<こうしてみましょう>
という提案が大切なわけですが、
特に重要だと思うのは、
<これでやってみて、ダメなら次はこうしましょう>
というプランBを作れることです。
メンタルヘルス対応、「問題社員」対応に限らず、
困った事態への解決志向アプローチの原則は、
うまくいっていない時はなんでもいいから別のことをやってみること
ビシッと良い手が見つからなかったとしても、
あれこれと次の手を探して試行錯誤している間に、
ゆるゆると落ち着きどころが定まっていく、
そんな「時薬」が有効な課題も珍しくはありません。
その時を待てるようにするのが専門家の仕事です。
そのためには、まずだれを支えたらよいのか?
それが重要なポイントです。
いきなりですが、
「『困った人』は『困っている人』」
これは精神医療ではまず初めに刷り込まれる考え方。
なぜって、精神科に受診する患者さんは、自分で困って受診してくる人より、周りの人が困って受診させられてくる人の方が多いから。
(まあそうでなくなってきているという意見もございましょうが)
精神医療受診のきっかけになる、周りの人が困る問題行動は、
「起こす」のではなく、「どうしようもなく起こしてしまうもの」。
だからそれを治療することで、
本当は本人が困っていたことを改善することになる。
それが精神科治療の基本中の基本。
産業医として対応を期待される状況のひとつは、
メンタル不調による休職からの復職時の対応です。
いくつか悩ましい状況はありますが、
中でも典型的なのが、「休職者が問題社員であった時」です。
今回はこの課題について書いてみます。