おおた産業メンタルラボ

ブログ・お知らせ

職場の「うつ」 「アルコール性うつ」その1

「アルコール性うつ」について書いてみます。アルコール依存ではないのでお間違えなく。
あまり人口に膾炙した表現ではありませんが、飲酒によって「うつ」になっている患者さんは少なくないです。お酒の主成分はご存知の通りアルコールですね。

|アルコールの直接作用|
アルコールは脳の前頭葉の活動を低下させる薬物です。これによる浮遊感や脱抑制感、さらには酩酊感といった感覚を楽しむのだと思います。
飲酒下では解放感だけでなく、喜怒哀楽の感情の統制が困難となります。笑い上戸、泣き上戸、怒り上戸、といった言葉に表されるように。

続きを読む ▼ “職場の「うつ」 「アルコール性うつ」その1”

「うつ病」はどう良くなるのか その4

「うつ病」の精神療法について書いてみます。
できるだけ医学的なことではなくて、ただのメンタル系産業医が臨床的に考えていること、の視点で書きます。

「うつ病」の治療法として、カウンセリングや精神療法、国も診療報酬で認めている「認知行動療法」はどうなの?という疑問があろうかと思います。
まず用語定義。ここでは、「精神科医が行う言語的な治療介入」として「精神療法」として書きます。
(精神療法とかカウンセリングとかの詳細については、また別稿にします)

続きを読む ▼ “「うつ病」はどう良くなるのか その4”

「うつ病」はどう良くなるのか その3

軽症うつ病の治療法について、統計的に意味のある対処と私が診療した時にどうするのか書きます。
「職場のー」からは少し離れますが、
できるだけ医学的なことではなくて、ただのメンタル系産業医が臨床的に考えていること、の視点で書きます。
 

|軽症うつ病への”治療”|
軽症うつ病には、統計的には抗うつ薬は有効ではない、と書きました。
では何が統計的に有効なのか、というと、

続きを読む ▼ “「うつ病」はどう良くなるのか その3”

「うつ病」はどう良くなるのか その2

重症度別の「うつ病」の治療について、書いてみます。
「職場のー」からは離れますが、できるだけ医学的なことではなくて、ただのメンタル系産業医が臨床的に考えていること、の視点で書きます。

|重症度別の治療の必要性度合い|
・軽症のうつ病は、
精神科受診はしてもしなくても。
仕事の負担を軽減して、休息を増やす。
薬物療法は効果が明確な効果がないこともある。
治療法については後でもう少し詳しく書きます。

続きを読む ▼ “「うつ病」はどう良くなるのか その2”

「うつ病」はどう良くなるのか その1

ちょっと「職場のー」から離れてしまいますが、
「うつ」のなかでも「うつ病」はどう良くなるのか、について書きます。

医学的に正しいことを書き連ねても面白くないのと、私は大家でも何でもないので、ただのメンタル系産業医が臨床的に考えていること、と思ってお読みください。

|重症度分け|
どう良くなるのか、を語るためには、まずは重症度分けをしないといけません。病気ですから。

「うつ病」は
軽症、中等症、重症、最重度
に分かれます。

続きを読む ▼ “「うつ病」はどう良くなるのか その1”