産業医は主治医より情報が多い
そもそも、主治医が見立て違いをしてしまうのは、
一つには、主治医は多くの場合、本人からしか情報を得られないから。
うつ状態は本人にとっても苦痛なので自覚は難しくありませんが、
軽躁状態は気分爽快に快活な状態であり、自分から軽躁状態と気づくことはまずありません。
本人は診察室では「元気になりました!」と軽やかに言うでしょう。
そのため、本人の味方であり意向を尊重することが本分である主治医には、すぐに軽躁状態と気づくことは困難です。
産業医は主治医より情報が多い
そもそも、主治医が見立て違いをしてしまうのは、
一つには、主治医は多くの場合、本人からしか情報を得られないから。
うつ状態は本人にとっても苦痛なので自覚は難しくありませんが、
軽躁状態は気分爽快に快活な状態であり、自分から軽躁状態と気づくことはまずありません。
本人は診察室では「元気になりました!」と軽やかに言うでしょう。
そのため、本人の味方であり意向を尊重することが本分である主治医には、すぐに軽躁状態と気づくことは困難です。
職場の「うつ」の中には、
といった非典型的な「うつ」のなかに、「躁うつ病」と診断される人がいる、ということを書いてきました。
「うつ病」から「躁うつ病」に診断が変更された。誤診なの?
診断が間違っていた、というか、最初のうちは同じように見える、ということです。
いきなり「躁うつ病」と診断できない場合は多くあります。
「後医は名医」という言葉もあります。後出しじゃんけんが強いのは当然、ということで。
もちろん、その診断にたどり着くかどうかにはその主治医の力量があることも否定はできませんが。
「躁うつ病」と「うつ病」の一番わかりやすい違いは「躁状態」になるかならないか、です。
「躁状態」とは「うつ状態」の反対の状態ですが、「元気になって良いんじゃない?」と思いきや、本人よりも周囲の人には負担が大きくなることがあります。
「躁状態」の症状をいくつか上げると
気分障害のカテゴリのなかに「躁うつ病」というものがあります。
名前の通り、「うつ病」と似ていることも多いのですが、対応の方針ががらりと変わるので、見分けはとても大切です。
ところが、うつ状態から始まった場合には、症状だけでは区別がつかないことがあります。
困ったもんだ。
メンタル系産業医が職場の「適応障害」の回復にどう付き合っていくのか。その4です
最終回である今回は、「適応障害」からの回復のゴールについて。
「客観性をもった不調の時期の振り返り」と「繰り返さないための行動の準備」ができて、そこからはメンタル不調からの回復に共通の過程。
まず本人の側の余裕が回復して、少しずつ仕事に合わせられるように、適応できるようになっていく。
回復はしていくわけだけれど、何もなかったことになるわけではない。
では、「回復した」というのはどんな状態だろう?
言い換えれば、メンタル系産業医はどの境地を目指しているの?という話