おおた産業メンタルラボ

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周産期メンタルヘルスを齧ってみた。その1

ちょっとご縁あって周産期メンタルヘルスについてかじってみた。
かつて総合病院でリエゾン精神科医をやっていたので、その時に触れて以来。

その時にはあまり意識していなかったけど、
あらためて、産業メンタルヘルスとの共通点というか、
今のメンタルヘルスのフロンティア領域として重なっている点について考えさせられたので、そんな話。

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クライシス・プランのすすめ 統合失調症で休職した社員を復職させるには、その4

これまで統合失調症を持つ従業員の架空事例をもとに、復職に向けて確認すべきこととして、

1、<休職に入る前の行動についてどう振り返れているか>
2、<休職を繰り返さないためにどう行動するのか>

の二つのポイントについて挙げてきました。


統合失調症の再発は、服薬し忘れが約8割で、
それと並行して生活リズムが乱れてしまったり、
睡眠時間を十分に取らなかったり、
酒を飲んでみたり、
やはり自分の状態に油断をして、無茶をしてしまうことが再発のきっかけになります。

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繰り返さないために客観的にみる 統合失調症で休職した社員を復職させるには、その3

1、<休職に入る前の行動についてどう振り返れているか>

2、<休職を繰り返さないためにどう行動するのか>

について、今回の架空事例に沿って具体的に考えていきます。

事例要約:30代女性会社員Aさん


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Aさんは統合失調症の診断を受けながらも、職場の配慮のもと安定して勤務していた30代の事務職の女性です。新年度の人事異動により業務内容と周囲のメンバーが変わりましたが、Aさんは新しい環境にも意欲的に取り組んでいました。

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大切なのは腫れもの扱いの防止! 統合失調症で休職した社員を復職させるには、その2

統合失調症者の回復の確認、
そして再発予防のために特に大切なポイントは、

1、<休職に入る前の行動についてどう振り返れているか>

そして振り返りができたら、
2、<休職を繰り返さないためにどう行動するのか>

が大切であると書きました。

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統合失調症で休職した社員を復職させるには、その1

今回は架空事例なぞ作ってみました。

架空事例:30代女性会社員Aさんの場合

Aさんは、企業の事務職として勤務している30代の女性です。もともと数年前に統合失調症と診断され、通院と服薬を続けながら仕事を続けていました。上司や一部の同僚には病気のことを伝え、勤務時間の調整やストレスの少ない業務への配慮を受けながら、これまで安定して勤務できていました。

新年度の人事異動により同僚メンバーが変わり、業務内容もすこし変化しました。本人の負担が増えないか心配されましたが、本人は意欲的に新しい業務にも取り組んでいました。

順調かに見えましたが、1か月ほどたって、睡眠が足りていないような様子で、これまでになくいらいらとした様子や、物音に過敏な様子が目立つようになり、仕事上のミスも増えました。
ある日、書類上の小さなミスがあり、そのことを指摘され訂正を求められたところ、「もういや!なんで私ばかり!」などと突然の大声を上げて泣き出し事務所内は騒然となりました。本人はその日は泣きじゃくったまま収まらず、早退しました。

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