本当に順調にいったなら
「問題」が業務の成果の不足であった場合でも、
問題行動であった場合でも、
順調に予定の期間を勤怠の乱れもなく過ごし、
少しずつではあっても業務能力を向上させて行けるなら、
または問題行動が出てこないのであれば、
本当に「『問題』=病状だった」ということでしょう。
めでたしめでたし。
でも、そうとばかりは限りませんね。
続きを読む ▼ “順調に”病状は”再発しなければ。メンタル不調で休職した「問題社員」の復職 その6”
「問題」が業務の成果の不足であった場合でも、
問題行動であった場合でも、
順調に予定の期間を勤怠の乱れもなく過ごし、
少しずつではあっても業務能力を向上させて行けるなら、
または問題行動が出てこないのであれば、
本当に「『問題』=病状だった」ということでしょう。
めでたしめでたし。
でも、そうとばかりは限りませんね。
続きを読む ▼ “順調に”病状は”再発しなければ。メンタル不調で休職した「問題社員」の復職 その6”
「病状が悪かったので、『問題』になっていた」
というフレームで本人と同意できたなら、
休職に至った病状と「問題」の改善について整理するために、
病状について復職可能であると判断した主治医に対して、
・本人の業務内容
・これまでの本人の業務上の「問題」(業務能力不足、業務上の行動の問題)
について情報提供します。
さらに、これまでの本人の「問題」について、
今回休職に至った病状によるものであった、として本人と合意したこと、
病状が回復したことによって、その「問題」が改善されるであろうことについても合意したことを情報提供し、
医学的観点からみて問題ないか、意見いただけるよう依頼します。
さて、ここまでで、
「問題社員」さんのこれまでの状況、
周囲とのミスマッチ、仕事内容とのミスマッチを確認し、
上司さんたちにも支える余裕を持ってもらう術を
考えて、
時間薬が使えるように準備しておいたところで、
いよいよ「問題社員」ご本人との面接に臨みます。
本人との面接の役割は、<本人にやる気になってもらう>こと。
いくら周りのおぜん立てが整ったところで、
本人がやってみるつもりにならなくてはどうしようもありませんからね。
上司や社長という、本人の支援者、
それを支えること、
支援者が先に倒れてしまわないように準備することが必要な事で、
負けないように、ことを進めていく、
と前回までに書きました。
支援者を支援するそのためには、
<こうすれば大丈夫です>や、
<こうしてみましょう>
という提案が大切なわけですが、
特に重要だと思うのは、
<これでやってみて、ダメなら次はこうしましょう>
というプランBを作れることです。
メンタルヘルス対応、「問題社員」対応に限らず、
困った事態への解決志向アプローチの原則は、
うまくいっていない時はなんでもいいから別のことをやってみること
ビシッと良い手が見つからなかったとしても、
あれこれと次の手を探して試行錯誤している間に、
ゆるゆると落ち着きどころが定まっていく、
そんな「時薬」が有効な課題も珍しくはありません。
その時を待てるようにするのが専門家の仕事です。
そのためには、まずだれを支えたらよいのか?
それが重要なポイントです。