おおた産業メンタルラボ

ブログ・お知らせ

精神科産業医なんて、という声に 産業医に求めるもの その1

先日の精神科産業医協会の会合で聞いた、ちとつらい話。

常勤産業医がいる規模の会社で、
精神科を専門とする非常勤産業医として契約されていたが、
常勤の産業医が対応できるから、と
「メンタルはこっちでできますから」
と言われて契約を切られてしまった、残念だ、
という話。

続きを読む ▼ “精神科産業医なんて、という声に 産業医に求めるもの その1”

パワハラだ!と節操なく騒ぐことはパワハラであるという話

前回に引き続き、パワハラにまつわる話です。
でも今回は、「過剰なパワハラ被害の振りかざし」の話

ご相談風、架空症例:


「ごく普通に仕事の指示を出しただけなのに、新人の部下がすぐに『それってパワハラです!』と言ってくるんです。
納期の確認や注意といった、ごく一般的な指導でも同じ反応を繰り返されるので、正直こちらも萎縮してしまいます。
周りの社員も腫れもの扱いで指示を出しにくくなり、業務全体が回らなくなってきているんです。」

こんな状況を耳にして、
部下の指導方法に悩んでしまう上司の方は少なくないだろうと思います。
悩むことは間違っていません。
ただ、この部下の発言は許容されるべきではない。
まず先に指導して修正されるべき言動です。

続きを読む ▼ “パワハラだ!と節操なく騒ぐことはパワハラであるという話”

なぜパワハラはいかんのか パワハラ職場を考える

パワハラはどんな時に起きるのか


「パワハラ」は個人の性格や人間関係の摩擦で起きる
そう思っている人が多いかもしれません。
でも、パワハラって、単なる人間関係のもつれではありません。

パワハラが起きる職場になっていることは、
組織の文化そのものが不健全になってきているサインでもあり、
気づかないうちに創造性を奪っていく危うい仕組みのひとつなんです。

特に危ういのは、「同調圧力」が強く、「同質性」が高い職場環境です。
言われなくてもこれくらいわかって当然、という「以心伝心」「阿吽の呼吸」がパワハラが許容されてしまう組織の前提条件です。

続きを読む ▼ “なぜパワハラはいかんのか パワハラ職場を考える”

「異動が必要である」という医師意見書って 復職希望に精神科主治医は その5

これまで、
精神科主治医が患者さんの職場復帰に際してできることは、
「後の先」を取るべく会社の出方に合わせて意見を出していくことと、
患者さんの応援をすること。
「先の先」を取って患者さんに保護的な環境を作ろうと立ち回るのは悪手。
「『まだ復職できない』ってことだな」などと判断されてしまいかねない、
と書きました。

その「先の先」の悪手の中、
会社側から見たときに、困ってしまう主治医意見書の代表に、
「(復帰に際しては)職場の異動が必要である」という主治医意見があります。

続きを読む ▼ “「異動が必要である」という医師意見書って 復職希望に精神科主治医は その5”

精神科主治医にできないことと、できること。復職希望に精神科主治医は その4

後の先


前回は、
患者の味方である精神科主治医は、
会社が従業員の復職に対してどう準備するかについては、
あれこれと具体的に口出しするのではなく、
「そろそろ戻りますので準備始めてくださいね」とあらかじめ呼び掛けて、
十分な準備期間を作るのが大切、
と書きました。

まともな会社であれば、
会社の環境が主なきっかけで社員が不適応になったとしたら、
それに対しては対策してきます。
その動きを促して、それを受けてどう対応するか、
つまり「後の先=カウンター」を取っていく、ということです。

あまりに当たり前なので、どうにも受けが悪かった様子。
まあそうですよね。
当たり前のことに驚きはないですからね。

さすがこの記事を読んでくださっている皆さんです。

続きを読む ▼ “精神科主治医にできないことと、できること。復職希望に精神科主治医は その4”